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今後の相場展開予想 令和6年8月3日
東京市場が高値を形成してから急激に下落してきました。日米政治
不安に加え両国の金融政策の転換から、いよいよ動き出すタイミン
グに来た感じがします。米国は大統領選を睨みながら利上げへの動
きで、ここ迄は順調にインフレ対策をしてきた効果が出始めて来た感じです。逆に日本は後手後手からやっと利上げへの動きが本格的に始まりそうですが、政治混迷から日銀の手腕が試されるタイミングに来た感じです。年末に向けて米国は2回の利下げ、日本は3回の利上げを想定します。米国は10年債の目標金利として3.5~4%を目標とし日本は逆に1%を目標に金利の調整を行うと考えます。
此処迄大きく相場を引っ張ってきた日経平均ですが、指数の構成から為替の影響が受けやすい銘柄が多くあり、日米金融政策変更から円安プレミアムが剥脱する可能性が大きくあり次期政権での政策も影響してきそうですので、一旦ポジション解消となって来た、また米国の半導体企業への規制もプログラムトレードのトリガーを引いた感じがします。
今後に付いては、日米の新たな政権がどの様な政策を発動してくるかによって大きく変化してくると考えます。
何れにしても日本の現状から利上げへ舵を切らざるを得ず、米国はブレーキとアクセルを使い分けて現所維持と目指すと考え、米国は調整があるも堅調に推移し次期政権で再度アクセルを踏む。
日本は景気浮揚とインフレ対応のダブルの問題が介在しておりますが、まずはインフレ対応が先行する事から当面は円高へのバイアスが掛かり、TOPIX堅調も日経は弱含む展開を予想します。但し企業業績は堅調であり急落する場面ではテクニカル等を駆使して買い向かえばある程度のリターンは確保できると考えます。
当面の為替のレンジとして155円~140円。
日経平均は40,000円~32,000円のレンジを想定します。
年内はボラの高い相場が発生しやすく、日米の足元の状況からハイテクと内需が交互に売買されると考えます。バリュー株を好選しハイテクは金利・為替・米国次第の相場となりそうです。
株式会社日東フィナンシャルグループ
代表取締役 中島肇